メンテナンス便り(2025年12月版)

長期休暇前後に、是非とも確認しておきたい項目をご案内いたします。
■仕事納め時(3点)。
1)導電部分を締結しているボルトの増し締め。
導電部分の締結部分に緩みがあると、通電した時にスパークして、
溶接機が使用できなくなる事があります。
是非、定期的に下記2点の確認をお願いいたします。
・ガンや水冷ケーブルの導電部分(銅や真鍮の素材の端子)。
→締結しているボルトに緩みが無い事をご確認ください。
・締結部分に緩み防止のスプリングワッシャーを使用している箇所。
→きちんとスプリングワッシャー潰れている事をご確認ください。
2)不凍液の使用。
冬季に、冷却装置(チラー)の冷却水に凍結の恐れがある地域は、必ず不凍液をご使用ください。
2025/10/14(月)配信の「メンテナンス便り:不凍液のご案内」をご参考にしてください。
3)各スイッチ、電源、ブレーカー等電気系統を遮断します。
・溶接機の制御電源スイッチ(実装が無い溶接機もあります)。
・溶接機の制御ボックスの主電源。
・工場側のブレーカー。
■仕事始め時(5点)。
1)冷却水の確認(冷却水の状態と量の確認)。
冷却水が汚れている場合は入れ替え及び、タンクとフィルターの清掃を行います。
フィルターを外す時は、粉塵などが内部に混入する事を防ぐために、
先ず冷却水を抜いてから、フィルターを外してください。
2)エアー圧力の元圧値、0.6MPaの確認。
圧力ゲージの黒い針を0.6MPaに調整します。
この際、緑の針(リミットインジケータ)は触りません(参考値0.4Mpa)。
なお、加圧値をレギュレーターのエアー圧で直接調整している溶接機は、
ご使用になりたい加圧値(エアー圧)になっている事をご確認ください。
3)各スイッチ、電源、ブレーカー等電気系統を再投入。
・工場側のブレーカー。
・溶接機の制御ボックスの主電源。
・溶接機の制御電源スイッチ(実装が無い溶接機もあります)。
なお、機種によっては100Vコンセントを使用している溶接機もあります。
その場合は、忘れずに差し込んでください。
また、100Vコンセント用のブレーカーを遮断した場合も、
再投入をお忘れないようお願いいたします。
4)動作確認。
加圧テストモード(溶接切モード)にて動作確認を行います。
銅板を痛めないように、小さなテスト用銅板の上で、加圧動作の確認を行ってください。
なお、加圧機構にシリンダーやピストンを使用しています。特に寒い時期の使い始めは、
摺動部や駆動機構に、動作不良が発生する事があります。ご注意ください。
5)溶接テスト。
テストピースや端材に適した溶接条件で溶接テストを実施し、
溶接動作、溶接品質に問題が無いことを確認できれば終わりです。
今回ご案内した内容は、是非定期的に行っていただき、故障を未然に防いでください。
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