HOME 溶接知識集 メンテナンス便り(2024年5月版)

メンテナンス便り(2024年5月版)

Welding Knowledge

株式会社向洋技研、メンテナンス部です。

日頃より弊社の溶接機、マイスポットをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。

先日、お客様より「保守点検では主にどのようなことをするのですか?」とご質問が
ありました。
そこで、今回は「保守点検の作業内容」について簡単にご案内させていただきます。

スポット溶接機は、抵抗溶接の原理を使用しており、
その品質維持は「電流・加圧力・通電時間・電極・冷却」の5大条件で決まります。
保守点検時はその中の「電流・加圧力・冷却」の項目を重点に点検を実施します。

■保守点検の作業内容

1.電流値の確認
「電流」は抵抗発熱を行うための要素であり、トランスから電極に供給されるものです。
電流計で電流値と通電時間を測定します。
電流計の測定結果に基づき、各種部品を分解整備、清掃、給油、交換を実施します。

2.加圧力の確認
「加圧」は溶接部の抵抗値を決める要素であり、その溶接母材どうしの密着度合の
調整が抵抗値を変化させます。
加圧力が大きいと抵抗値は小さくなり、加圧力が小さいと抵抗値は大きくなります。
また、「加圧」は溶接中の溶融した母材が飛出す(チリ)を押さえ込む役割もあります。
加圧力は加圧計で測定します。
加圧計の測定結果に基づき、各種部品を分解整備、清掃、給油、交換を実施します。

3.冷却の確認
スポット溶接を行うと各部が発熱し、「冷却」を適切に行うことは、
溶接品質の安定と機械の性能維持につながります。
冷却が十分に行われているかどうかの確認は、検流計で冷却水の流量を測定します。
検流計の測定結果に基づき、ガン先を重点に、溶接機全体の水路の点検と各部の清掃、
部品交換を実施します。

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