HOME 導入事例 少量多品種の製造体制だからこそ、テーブルスポット溶接機で効率化を図る【株式会社ワークステーション】

少量多品種の製造体制だからこそ、テーブルスポット溶接機で効率化を図る【株式会社ワークステーション】

株式会社ワークステーションの創業は2007年10月。海老沼社長は、精密板金加工専門の「株式会社ワークステーション」、レーザー加工を扱う 「株式会社テック・エイト」、 加工技術を通してアート作品を生み出す「工房利八」 と幅広く事業を展開する。 株式会社ワークステーションは、抜きの工程から曲げ、 溶接、組付けまでを一貫して生産するため、トラブルが発生した時の対処も早い。中でも最大の強みはモノづくりの全工程を把握しながら、 製品作りに対してベストな設計の提案ができること。 モノづくりにおいて、データ上は組付けできても実際現場で製造してみると製作できないといった課題を、どこをどうすればより良い接合ができて、さらにコストカットできるかモノづくりのノウハウを提供することで他社との差別化を図っているという。

活躍するマイスポット

テーブルスポットの導入は2020年10月。主に「後工程が省ける」 「アルミ素材などの難接合材が接合できる」「段取りが短くなる」ことから決めたという。最新のタッチパネルを備えたアルミも溶接できる「焼けない」テーブルスポット。

板金筐体というのは1オーダー5台から20台くらい。そして一つの筐体に150点くらいの板金部品がつく。少量多品種のオーダーの組み合わせは物件ごとにほぼ無限大。納期も間に合わせ、さらに品質も確保するとなれば完成品の在庫や部品の回転在庫をもつことも考えられるだろう。製造業はどうしてもその作業の稼働時間より、段取り時間の方が圧倒的に多い。加えて少量多品種となれば、溶接をするのが仕事なのか、段取りをするのが仕事なのかわからなくなるほどだ。

海老沼取締役工場長は「段取りが短くなるような機械を積極的に取り入れています」と語る。テーブルスポット導入の現在では冷却のサイクルも早くなって作業効率も上がり、段取りは以前の3分の1程になったという。また以前、溶接条件の設定はベテラン作業者が材質などを調べながら入力していたが、現在ではタッチパネルであっという間に完了。同社では日本語に不慣れな外国人の作業者もいることから、タッチパネルでの溶接条件設定が便利だという。

先を見据え、「物を作るプロセスを売る企業」を目指す

少量多品種というこの小さなエリアに関して、絶対的な自信を持っているんです、と語る海老沼社長。精密板金の業界は、間違いなく国内の潜在需要があり、皆がやりたがらない仕事にこそ技術力が問われる。海老沼社長は「今後はおそらく、日本の板金ビジネスは、 『物を作る』ということから『物を作るプロセスを売る』 という時代になるだろう。そして、それが我々の使命になり、それをメーカーさんに提供していくことになるだろう」と語る。

今のメーカーにいる若い人は頭は優秀でも施工図を描けるだけの経験を積ませてもらえない。そうすると逆にそこにうちのような会社が活躍できる場所があるな、と思うんです。「こういうものが欲しいな」というメーカーの声に、「こうすれば作れるよ」と応える。そのための礎を私は今作っているんです」と夢を語った。

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